身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

超涼しい花-250.イワタバコ-

この暑さは尋常じゃないですね・・・。半端ないです。命にかかわるので、畑で植物の写真なんか撮影できないですね。こんな時は、クーラーのきいた部屋で写真の整理に限ります。涼しげな写真がありました~。イワタバコです。

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静岡県川根本町にて(7月13日)。以下、撮影日・撮影場所同じです。

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いいですね~。ず~っとここにいたいです。日向に行きたくない・・・。

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日陰の湿った石垣に群生していました。滝の岩壁などにも生育します。

花も涼しげですが、実際涼しい場所に生育しています。涼しいというのは北海道とか高山といった冷涼な地域という意味ではなく、もっと直接的、水がしたたるような薄暗い滝の岩壁だったり、ひんやりとした日陰の岩場だったり、「は~、涼しい~」と叫びたくなるような場所です。

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大きな葉をタバコの葉に例えたんですね。とてもよい名前だと思います。

あとネーミングも個人的には好きです。タバコの葉って、喫煙者の人でも知らない人が多いと思いますが、1枚が結構大きくて、しわくちゃな雰囲気の葉なんですよね。イワタバコの葉は、タバコの葉に似ているわけではないのですが、大きくてしわくちゃという点では似ていて、岩からデロ~ンとタバコの葉がぶらさがっている感じを表現したんでしょうね。センス半端ないです。

こんな涼しげなきれいな花、「お持ち帰りした~い」と思う方もいるかもしれませんが、それはダメです。水管理や、湿度管理が難しいですし、直射日光もダメです。普通の方だと多分無残な姿にしてしまいます。涼をもとめて、是非本物を見に行って下さいネ

イワタバコはイワタバコ科イワタバコ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、本州(秋田・岩手県以南)・四国・九州に分布します。それほど高い山には無く、どちらかというと低い山の奥地にあるような気がします。

イワタバコの特徴は次の3点です。
①生育環境:湿った薄暗い岩場や石垣。水がしたたる滝の近くに生育していることが多いですが、水がなくても薄暗くて湿度が高い場所には生育するようです。
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②葉:岩から1-2枚、直接葉が出るような雰囲気です。葉は表面にややしわがあり、不規則な細かい鋸歯があります。殆ど無毛です。
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③花:花茎の先に数個~20個程度の花をつけます。花は星型で、花弁は反り返ることが多いです。色彩は手が込んでいて、中央がオレンジ色、他は紫色で縁は淡くなります。


似たような植物は無く、葉だけでもイワタバコとわかります。変種にケイワタバコというのがあり、葉の裏面や花序に柔らかい毛があるようです。私はまだ見たことがありません。