身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

近所の山のスゲを訪ねて

GWですが、子供が成長すると、なかなか家族の予定がそろいません。そのため休みが多いものの、なかなか長期の遠出もできません。この日も少し時間が空いたので、川を挟んだ裏山に散歩に出かけました。

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裏山の谷戸は過去に水田として利用されていましたが、現在の利用は一部のみで、多くの場所が放棄され、湿地環境が成立しています。春の花はだいぶ終わり、谷の様相は初夏に近づいています。初夏といえばスゲ!本日の被写体はスゲに決定です。近所の山のスゲをまじまじと観察したことがないので、なかなか面白そうです。

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水田跡地の湿地に多かったのは、コジュズスゲ。
ここのコジュズスゲはだいぶ大きく、茎の長さは40-50cmもあります。随分大きいのですが、同定するとコジュズスゲにおちつきます。あと、水田跡地の湿地に多かったのはアゼスゲ、ゴウソ、タチスゲ。これらは花の時期としては早かったので、写真は省略です。水田の畔や斜面などの明るい草地に多かったのはアオスゲで、こちらも写真は省略。

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水田跡地と樹林のまわりには小さな河川が流れています。そんな水辺や谷沿いの樹林地に多いのがクサスゲです。

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同じく水辺の半日陰にシラスゲが見られました。
シラスゲの中でも穂がやけに短いアイノコシラスゲ的なものがあったのですが、ちょっと時期が早かったので、写真は省略。また、今度見に来てみようと思いました。このような環境で見られたものには、あとヤワラスゲ、ジュズスゲがありました(写真省略)。

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山にも入ってみました。この辺の山はスギ・ヒノキ植林と、コナラ・アベマキからなる落葉広葉樹林です。今ではあまり利用されていないので少し荒れた感じはあります。でも、送電線の管理道なんかもあり、比較的探検しやすい山です。

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樹林地で多く見られたのはヒメカンスゲです。赤紫色のアクセントがきれいです。
その他に樹林地で見られたものは、モエギスゲ、メアオスゲですが、あまり個体数は多くなかったですね。

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ちょっと変わったスゲといえば、マメスゲでしょうか。
樹林地の谷の奥で水が染み出すような開けた場所があり、このような水のしみ出すような環境に出ることが多いです。一見すると穂が出ていないように見えるスゲですが、根元を見るとたくさんの穂がついています。岐阜県ではたまに見かけますが、地域によっては珍しいようです。
たった2時間の散歩でしたが、13種もスゲを見ることができました!満足でした。