春をつげるヤナギ-124.ミヤマヤナギ-
陸好きのヤナギをもう1種紹介します。ミヤマヤナギです。

ミヤマヤナギはキツネヤナギよりもさらに水辺から離れます。なんと、ミヤマヤナギは山地帯から亜高山帯ぐらいまで分布します。「高い山にヤナギ!?」とは意外かもしれませんが、高山帯にしか出現しないようなヤナギも何種かあります。ヤナギの仲間は低地の水辺から高山まで生育できる、生育環境の広い分類群なんですね。
今回紹介した個体は標高400~500mとかなり低い場所で撮影しました。ただ、撮影場所は緯度の高い青森県です。冷涼な地域では標高の低い山地まで降りてくるようです。
ミヤマヤナギはヤナギ科ヤナギ属の落葉低木(らくようていぼく:冬に葉が落ちる木。高さの決まりはないですが、たいてい4m未満)で、北海道、本州(中部以北)に分布します。低地に生育するヤナギほどではないですが、パッチ状にまとまった群落を形成します。

稜線上のミヤマヤナギ群落。これで直径4-5m程度の広がりです。
ミヤマヤナギの特徴は次の4点です。同定はかなり難しいので、図鑑も参考にしたほうがよいと思います。
①生育場所:亜高山帯から山地帯の上部に生育し、尾根にも出てきます。



