青森県白神山地周辺のブナ林
観光バスから見てもわかりますが、青森県側入り口付近の樹林は思ったより立派な木がありません。「白神山地」と聞くと、巨木が乱立する森林を想像していましたが、意外でした。実は、一般の観光客がよく訪れる「暗門の滝」よりも手前側(西目屋村の集落に近い側)の森の多くは、昔から人々に利用されていた山のようです。実際に木を切った痕跡もありました。根元直径は1m以上あるのに、人の背丈より上で幹が数本に分かれているような木は、過去に切られたことを示しているといえます。
この森林では大き目のブナ。真っ直ぐに伸びた美しい樹形です。
暗門の滝よりも手前側の森は多くの人々にとって恵の山であった経緯から、全体的に少し若いブナ林が多いようです。とは言っても、ブナの直径は大きいもので胸の高さで60cm越え、全体的には40-50cmぐらいが多く、それなりに立派です。
ササが少なく、道がなくても歩きやすい。天気もよく最高でした。
また、ササが比較的少なく、すっきりとした印象を受けます。丹沢のようにシカがいるわけではないので、自然とこうなったという感じでしょうか。遊歩道がなくても気持ちよく散策できるブナ林といえます。
そんなブナ林は、今は実りの時期を迎えています。いくつか実物を紹介します。
ルイヨウショウマ。試験管ブラシの先に実がついた感じです。
ツクバネソウ。果実はテルテル坊主のような、タコのような・・・、面白いです。
ユキザサ。赤い実がキラキラして宝石のようです。
ツルシキミ。この植物は動物があまり食しませんが、実は食べるのかな?
他にも、ミヤマガマズミ、オオカメノキ、ミズキ、ヤマブドウ等、木の実もいっぱいなっていました。んっ?なんか少し大きな糞があります。同行した人が、「これはクマでしょう」とのこと。クマも食べ物探しで忙しいようです。邪魔するのも悪いので、あまり深くへは立ち入らないようにしました。