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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

春の畦に咲く植物-46.ミミナグサ-

キク科の目立つ花が続いたので、今度は地味な花を紹介します。これはミミナグサです。

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花は多数咲くが、目立たない。全体を写そうと思うと難しいです・・・
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花を拡大するとこんな感じ。清楚な雰囲気です。

ミミナグサはナデシコ科ミミナグサ属の越年草(えつねんそう:秋に発芽して冬越し、翌春に開花・結実して枯死する)で、日本全国に分布します。
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ナデシコ科の植物の特徴は、葉が対生(たいせい:葉が対になって付く)というのがあげられます。あと、花弁が5枚のものが多く、色は白色が多い傾向にあります。ただ、科の名称となっているナデシコは花の色がピンクなので、花の傾向はあくまで、私の印象的なイメージです。有名なところでは、カーネーションナデシコ科です。
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ミミナグサの特徴は次の3点です。
①茎:茎は紫色を帯び、毛を密生します。
②葉:葉は楕円形で丸味を帯び、長さ1-3cm程度で、毛を密生します。
③花:花は白色で直径7-10mm程度。花は茎の上方に集まって付き、花柄(かへい:花の柄)は下部のものは萼片(がくへん:萼のこと)よりも長いです。萼にも毛があり、紫色を帯びます。

ミミナグサは田畑周辺の草地に生育します。平凡社の図鑑では「田畑や道端にふつうにみられる」と書いてありますが、最近は普通に見ることは少ないような気がします。道端に普通に見られるのは、類似種である外来種のオランダミミナグサばかりです。うちの近所の水田でも、ミミナグサが見られたのは畔斜面の草地の一部分で、畔や道端に生育するのは全てがオランダミミナグサでした。平凡社の図鑑が出版された1980年前後は、ミミナグサも普通に見られたのかと思うと、だいぶ減ってしまったのかもしれません。