春が旬なスミレ!-37.アリアケスミレ-
スミレの仲間と言えば紫色をイメージしますが、これは白色のアリアケスミレです。
白色に紫色の線が入ります。個体によっては白色部分もうっすらと紫色を帯びることもあるみたいです。
こちらは葉の多い個体です。
花の色は違いますが、全体の形やたくましさはスミレに似ています。アリアケスミレは本州(岩手・秋田県以南)、四国、九州に分布しています。スミレと同様に路傍や草が茂り過ぎない草地(芝草地や田の畦みたいな草地)に生育します。
アリアケスミレは茎のないタイプの種で、特徴は次の3点です。
①花:花は1.5cm程度の大きさで、白色に紫色の線が入ります。側弁に毛がある。
②葉:葉はヘラ型(バターナイフみたいな感じ)で細かい毛があるか、無毛。葉柄は翼(よく:柄まで伸びる葉の一部分)があります。夏になると葉が大きくなり、三角形気味になります。
③生育環境:明るい路傍や草地に生育する。
アリアケスミレに似たものとしてはシロスミレ、ホソバシロスミレがあります。シロスミレ、ホソバシロスミレは珍品で私はまだ見たことがありません。図鑑で見るとアリアケスミレとシロスミレは非常に似ていて、かなり昔は同一種と考えられていたこともあるようです。ただ、この2種は生育環境がだいぶ異なり、同じ場所にはえることはないみたいです。アリアケスミレは平野部の耕作地周辺に生育しますが、シロスミレやホソバシロスミレは冷涼な山地の湿った草原に生育するようです。