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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

春が旬なスミレ!-35.マキノスミレ-

春に出会って心踊る植物の一つにスミレの仲間があります。このテーマでは私の近所でよく見られるスミレを紹介したいと思います。まずは、先日百年公園で見てきたマキノスミレです。
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花の時期だと10cm以下の小型のかわいいスミレです。マキノスミレはシハイスミレの変種(変種の解説か一番最後参照)で、本州の青森~近畿地方に分布しています。うちの近所では明るい少し乾いた林縁に多く生育し、岐阜県内では普通の種です。
スミレの仲間は種類が多く、さらに色や形の違いで様々な変種や品種にも分けられています。なかなか覚えるのが難しいですが、スミレは大きく次の2つのタイプに分けられます。
①茎のあるタイプのスミレ
②茎のないタイプのスミレ
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マキノスミレは茎のないタイプのスミレです。
茎のないタイプのスミレもかなりたくさんありますが、マキノスミレの特徴としては次のような点があげられます。
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①花:花は紅紫色(写真は少し青味が強い感じになっている・・・)で無毛
②葉:葉は狭卵形(きょうらんけい)で無毛。裏は多少紫色を帯びる。葉柄は翼(よく:柄まで伸びる葉の一部分)が無い。葉はたちあがり気味につきます(シハイスミレはあまり立ち上がりません)
③樹林地の林縁に生育する。

マキノスミレに似たものとしてはシハイスミレがあります。図鑑では近畿地方あたりではどちらか判断に迷うようなものもあると書いてあります。確かに、岐阜県内でもどっちかな~というのもたまにあります。

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この個体なんかも、葉があまり立ち上がらず、ちょっと迷います。周りはマキノスミレばかりで、この個体も葉が細いので、マキノスミレでいいんじゃないかなーと思います。

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あと、スミレの仲間は花が終わると、かなり葉が大きくなります。この個体は花も終わりに近づいており、だいぶ葉が大きくなっています。
最後に、私がよく参考にしているスミレの図鑑は、「増補改訂 日本のスミレ」(いがりまさし著、山と渓谷社です。写真もきれいで、解説も丁寧です。

説明が下手なので、興味のある方のみ読んでいただければと思います。
種・亜種・変種・品種について
植物は階級ごとに分類されていて、「種」が最も基本的な単位です。「種」よりも低い階級が順に亜種、変種、品種となります。ちょっとわかりずらいので図で説明します。例として、工具のドライバーとタチツボスミレで説明してみます。
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なんか、難しいですが、ようは、変種関係、品種関係にある植物はお互い似ていて、変種関係の場合は違いが大きく、品種関係の場合は違いが些細みたいな雰囲気です。