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家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

徳島で出会った植物-33.ナルトサワギク-

このシリーズで紹介する最後の植物です。徳島らしい名前のついたナルトサワギクです。

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ナルトサワギクなんて素晴らしい名前がついていますが、実は外来種で、環境省特定外来生物(生態系に被害を及ぼす恐れのある生物)に指定されています!外来種とすぐにわかるような名前をつけてくれればいいのに…と、ちょっと思います。また、サワギクと名前がついていますが、沢には生育せず、路傍や明るい草地等に生育します。
環境省の資料によると、本州、四国、九州で分布が確認されているようで、私の住んでいる岐阜県ではまだ定着していないようです。
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ナルトサワギクの特徴は次の4点です。日本の植物で似たものはないので、何回か見れば覚えられると思います。
①全体の形状:株状になり、多数分枝(ぶんし:枝がわかれるという意味)します。
②葉の形とつき方:葉は互生(ごせい:葉が交互につきます)します。葉の形は被針形(ひしんけい:全体的に幅が狭く葉の先と根元はさらに細くなる)から狭卵形(きょうらんけい:非常に細い卵形)です。葉柄は短く、葉の基部が茎を抱きます(葉の下段写真のように葉の縁が茎を取り囲む感じ)
③茎と葉の毛:殆ど無毛です。
④花:花は直径1.52cm程度で、筒状花(つつじょうか)、舌状花(ぜつじょうか)とも鮮やかな黄色です(筒状花、舌状花の解説は下記参照して下さい)。
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ナルトサワギクは外来種の中では、花がわりと控えめで上品な感じがします。最初に見たときは日本の植物かと思ったものです。今回歩いた範囲でも、それほど多くなく、見慣れない人は外来種と気づかないかもしれません。でも、春に高速道路で鳴門大橋を越えて徳島県に入ると、道路法面に多数のナルトサワギクが咲いているのが目に付き、“やっぱり外来種だなー”と感じました。
なお、ナルトサワギクは特定外来生物なので、栽培や移動が禁止されています。くれぐれも、きれいだからといって、持ち帰らないようにして下さいネ。