河川堤防の植物-160.ゲンノショウコ-
ゲンノショウコといえば胃腸薬ですね。私は緊張屋さんで、高校生の頃は「試験中トイレに行かないように」と、百草丸(胃腸薬)を飲んで出かけたものでした。その百草丸に含まれている生薬の一つが、このゲンノショウコです。薬草というと、深い山に生えていそうな雰囲気ですが、思ったより身近にあるんですね~。
ゲンノショウコの花というと、私はこの淡いピンク色の花を思い浮かべます。私と同じようにこの花が思い浮かぶ方は、東日本に滞在期間の長かった方じゃないでしょうか。
一方、こちらの濃いピンク色の花が思い浮かぶ方は西日本に滞在期間が長かった方じゃないでしょうか。私の感覚では、濃いピンク色のゲンノショウコは西日本で多く見かけるような気がします。ちなみに、私の住む岐阜県では両方あるみたいです。
ゲンノショウコはフウロソウ科フウロソウ属の多年草(たねんそう:地下部が2年以上生存し、毎年花や実をつける)で、北海道~九州(奄美)の草地に分布します。ごく普通に生育する植物ですが、新しい堤防や路傍の草地では外来種のアメリカフウロの方が目につくような気がします。
ゲンノショウコの特徴は次の4点です。
①生育環境:わりと身近な草地。
②葉:葉は5裂します。
③茎の毛:やや下を向く感じで開出します。葉柄(ようへい:葉の柄の部分)にも同様の毛があり、毛の量は多いです。
④花:直径は1~1.5cmくらいで、白色~濃いピンク色です。