身近な自然もいいね!

家庭菜園や庭の記録。日本各地の自然環境や身近な植物(時々珍しい植物)を紹介しています。

アオスゲの仲間とは?

アオスゲは耕作地周辺の草地や河川敷の堤防などの草地に生育する植物で、スゲの仲間ではごく普通に見ることができます。分布も北海道~九州と、ほぼ日本全国に分布します。

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アオスゲの仲間の代表選手!アオスゲです。岐阜県関市にて(4月30日)。

そんなごく普通のスゲなのですが、日本全国に分布することもあって、環境による個体の変異が大きく、とても一緒の種類とは思えないような個体に出会うこともあります。さらに、アオスゲによ~く似た種類が20種以上もあり、私が学生の頃は、詳しい図鑑が少なかったため、よくわからないアオスゲ類は全て「アオスゲ」としていました(はきだめみたいな植物でした)。
しかし、近年はスゲ類の詳しい図鑑が充実し、「アオスゲの仲間」ということがわかれば、細かい種類まで調べることができるようになりました!そうなると、「いかに似た植物から、異なる種類を見つけ出すか!」といったマニアックな世界にはまっていきます。昔の調査ではアオスゲしか記録がなかったところから、アオスゲ、ノゲヌカスゲ、メアオスゲを見つけ出した際の喜びはなんともいえません(笑)。
そんなディープな世界に、皆様も是非ということで、アオスゲの仲間の特徴を紹介したいと思います。次の4つの特徴があてはまるようなスゲ類はアオスゲの仲間と思ってよいです。
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背丈はたいてい30cm未満(種によっては大きくなるものもあります)。
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雄小穂(ゆうしょうすい)雌小穂(ししょうすい)は全て接してつくか、少なくとも上部の2個の雌小穂は接します。
③一番下の雌小穂の下にはわりと明瞭な苞葉(ほうよう:小穂の下に付く葉)がつくのですが、この苞葉には鞘があります。
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④果実には3つの陵があり(花の時のめしべの先は3本にわかれます)、果実の先端には帽子のような突起が付きます。

「アオスゲの仲間」までは、わりと簡単そうですよね?それでは、図鑑片手に、野山にレッツゴー!